ビートのブロアモーターを再生する、その2

 ブラシ単体を見てみる。



 滅茶苦茶摩耗している。約41万キロ走行したAZ−1のブロアモーターのブラシよりも摩耗している。



 ブラシの交換は簡単なので、ちゃちゃっと済ませて完了。なかなかいい感じだ。



 ちなみにブラシ交換したブロアモータは、ブロアケースなどとともにヤフオクで2100円で売れた。こんな簡単なブラシ交換もせず、ちゃんと直ったモーターが2100円でしか売れないのに3万円以上の値段で再販するって、いったい何の意味があるのだろう。やはり仮説通り、部品が出るようになったと喜ぶディーラー向けに部品を再販しているのではあるまいか。



 今度は機械的な側面からなぜ再販が必要だったか考えていきたい。ビートのブロアモーターをみると、ブラケットがスポットで固定されている。モーター自体はアクティーと同じなのだが、スポットで留めているから流用が効かないのだ。はつってスポットをはずそうにも、内部の磁石を割る恐れがあるためなかなか勇気がいる。



 一方AZ−1のブロアモーターはというと、たくさん流用可能な物がある。下の写真は、左からハイゼット、ミラ、キャリィのブロアファン。モーター自体は同じものである。



 ブラケットの取り付け位置が違うだけ。



 ブラケットはプレスで押してやれば取れる。そしてAZ−1のブロアモーターへと流用が可能となる。




 もし30年前の新車の時にブロアモーターを見たら、「さすがホンダ、スポットで留めていて作りが良い」と思ったことだろう。しかし30年後の今になってみてみると「ホンダ、いらんことしぃ」である。こんないらんことするから、美名を語って再販する羽目になったのではあるまいか。しかも再販したところで、ビートオーナーはブロアモーターに興味ないのは、私がヤフオクで再販した価格を見たら明白だ。いったい誰のための再販なのだろう。


 次頁では、トヨタ・ホンダの部品再販に対するスタンスについて考えていく。