バルブの分解1

 ここからがDOHCエンジンを分解する上で最も大変な作業となるバルブの取り外しだ。バルブを取り外すには、「バルブスプリングコンプレッサ」というSSTが必要になってくる。



 その使い方だが、バルブスプリングコンプレッサの先端部分を取り外したいバルブに、もう片方をバルブスプリングシートの上にのせ、SSTのハンドルを回してスプリングを圧縮していく。



 すると非常に小さな部品である「バルブコッタ」が見えてくる(2つ)。それらを磁石などを用いて取り外す。


 そしてSSTのハンドルを回してスプリングを延ばしてやると、スプリングが取れる状態になる。



 スプリングとスプリングシートを取り外し、バルブステムの部分を軽く叩くと、バルブがはずれる。F6Aエンジンは12バルブなので、この一連の作業を12回繰り返して全てのバルブをはずす。なお分解したパーツは、ラッシュアジャスタと同様に、「IN 1-1(インマニ側、1番シリンダーのうちタイミングベルトに近い方)」というようなナンバリングをして分別しておく。オイル漬けにしておく必要はない。用意するカップは「IN 1-1」から「EX 3-2」まで12ヶ必要となる。