シリンダーヘッドの取り外し




カムカバーを外して、むき出しになったシリンダヘッド

 まずロッカーアームを取り外す。この部品はネジ止めされているわけではないので、手でつまめばすぐとれる。



 次にラッシュアジャスターの取り外しである。これもネジ止めなどされているわけではないので、手で抜けば簡単にはずれる。なおラッシュアジャスター内部に空気が混入してしまうとバルブクリアランスの自動調整ができなくなるので、必ずオイル漬けにし気泡の混入を防ぐこと。


 ラッシュアジャスターは番号をつけたカップに一つづつ入れておく。例えば「IN 1-1(インマニ側、1番シリンダーのうちタイミングベルトに近い方)」というようなナンバリングをしておく。ロッカーアーム等との「当たり」があるためバラバラにしてはいけないのだ。従って用意するカップは「IN 1-1」から「EX 3-2」まで12ヶ必要となる。




 ロッカーアームとラッシュアジャスタをはずしたら、次はシリンダベッドの取り外しとなる。シリンダヘッドは8本の六角ボルトで止められている。サイズは8mm。が、このボルト、プラグカバーと同様に異常ともいえるトルクで締め付けられている。普通の六角レンチでははずせないので、六角のソケットを用いる。どのくらい強く締められているかというと、レンチのハンドル部分にパイプを突っ込んで1m位の長さにして回したいほど堅い。かと思うと大してトルクのかかっていないネジもある。スズキ製のエンジンのネジの締め付けトルク管理はいったいどうなっているのだろうか?