既にナックルにガタが発生している場合の対策、その2

 次に、上側の隙間を測定した。もともと1.6mmだったのが、1.1mmまで狭まった。



 今度は穴径を測定してみる。この穴は楕円になってしまうため正確に測る(意味ある数字として測定する)ことは難しいのだが、参考までに掲載する。下側が14.96mm、上側が14.55mmだった。



 それを踏まえて、ロアアームのシャフト径を改めて見ると、14.96mmだった。思いっきり締めることで、ガタはなくせるのだ(ただし、今回の事例の場合)。



 上記の写真で使用したボルトは普通のボルトだが、実際に使用する長めのボルトは「8マークボルト」を使用すること。そうしないとボルトが延びてしまって結局意味がない。「8マークボルト」については次頁参照のこと。
 また、既にガタがあるナックルに上述の方法を使うと副作用がある。ロアアームのシャフトが差し込まれる穴が変形してしまうのだ。その結果、ロアアームが非常に抜けにくくなる。ナックルの交換が本命であるが、ガタのあるナックルの延命措置と考えるべきやり方だろう。


 一方、ガタのないナックルも存在する。次頁ではまだガタが出ていないナックルに対し、ガタが出ないための予防策を検討する。