結局何が悪かったのか
結局悪かったのは、タイミングベルトテンショナーのベアリングであった。
ベアリングを手で回すと異音がしたのだ。他に怪しい部品はなかったので、これが「メタルが逝ったとされる」原因となった部品であると断定する。それにしても、ベアリングの異音とメタルの異音をまちがえるメカニックとは、いやはや(メタルが逝ったと判断したのはオーナーではなくメカニックである)。
今まで色々なAZ−1を見てきたが、「外から見えないからばれない」と考えていたのではないかと思われる箇所を何カ所も見てきた。例えばネジを本締めしてなかったり、適切な品質の部品を使っていなかったりだ。旧車乗りは「信じることができるのは自分の目と腕だけ」という気概と、それに応じた技術力をもたないといけない。
正常なベアリングと比較してみる。いずれも純正ベアリングだ。写真左が今回の異常品。
メーカーはNTN、型番は6004LHA4。
異常品はベアリングのシールが自由に動くようになっていた。これは異常な状態であり、また下の写真を比較してもらうと異常品(左)はゴミが付いていることがわかる。ゴミの噛みこみでベアリングがダメになり、異音が発生したのではないかと考えられる。
次頁では、その他気になる箇所を見ていく。