ホースの交換

 今回交換するホースの交換方法を記す。表面に傷が入っていると思われるL字型のホースが既に取り外されている(簡単なため説明省略)。また事前準備として、当然ながらクーラントは全て抜いておく(これも記載省略)。
 以下の交換方法は、古いホースに傷を付けないためのやり方である。カッターを使うなどして古いホースを裂いて交換する場合は、こんな面倒なやり方はしなくてOK。



 AZ30-15-184を外した。これは簡単。



 AZ30-15-184の奥にある、9SG70-D1205(現部品番号9SJ7-5S-1600へ13年前に交換済み)を外す。ホースの片側は、デスビ下あたりにあるサーモスタットケースについている。
 このホースを外すのは少々やっかい。一番簡単なやり方は、AZ30-15-184やL字型のホースP100-61-216が接続されているラジオペンチ下に写っているケース(AZ18-15-160)ごと外してやること。が、ここを外すとガスケットも交換する必要がある。ガスケット代をけちるため、ケースを外さずラジオペンチなどを使ってホースクランプを外し、なんとか取ることができた。



 サーモスタットケース側は、矢印で示すホースが9SJ7-5S-1600。これのみを外そうとすると少々抜けにくいので、左側にあるホース(P100-61-215A)を先に外す。



 2本のホースを外したところ。余談だが、金属製のホースニップルに錆はほとんど出ていない。過去に行ったサンエスK1によるクーラントラインの洗浄が効いている可能性が高い。抜いたクーラントからも錆は出てこなかった。クーラントを新品に交換するのがもったいないので、抜いたクーラントは再利用した(笑)。
 またゴムホースが劣化していなくても、金属のニップルが腐って水漏れすることもあるため注意が必要だ。金属のニップルが腐っている場合は、真鍮製ニップルへの改造作業が必要となる。



 サーモスタット直後にあるホースAZ28-15-183を交換する。キャビン側のメンテナンスハッチから交換できなくもないのだが、やりやすそうに見えて結構大変。一番簡単なやり方は、上記と同様にサーモスタットケースを外してから交換する方法。だが、交換するガスケットをけちるため、少々回り道をした。



 まず、エンジンルーム側から吸気系の配管類(AZ28-13-230等)やブラケット(AZ28-233等)を外す。



 次に矢印で示す、吸気系の配管類が乗っている台(AZ28-13-2C4)をはずす。これはサーモスタットケースとナットで共締めとなっている(この台を外すと、サーモスタットケースも外れる構造)。
 サーモスタットケースが外れたら、ガスケット交換をけちることができなくなるため、サーモスタットケースには触れないようにする。



 はずれた。AZ28-15-183がエンジンルーム側から丸見えになった。これでエンジンルーム側からホースを外すことができる。
 黄色で示すナットが、台(AZ28-13-2C4)とサーモスタットケースを共締めしているナット。ホースを外す際に、サーモスタットケースに力が加わるため、ナットを一旦締め直す。



 そんなこんなで、今回交換する全てのホースを無傷で外すことができた。次頁からは、交換したホースの劣化度合いを比較する。