三次のテストコースの変遷

 完成当初の全景写真があった。実は、過去の航空写真集である「国土変遷アーカイブ」を見ても、三次のテストコースの詳細はわからない。例えば、造成途中の写真は出てこない。そのため、この写真は非常に貴重と言える。



 こちらはよく見る写真。



 実は通常とは逆方向に走っている。というのも、後方に信号が見えるため。



 コスモスポーツを拡大すると、エンブレムの形状から試作車であることがわかる。



 完成当時の山の様子。矢印部分は現在テストコースの一部となっている。衛星写真で確認してもらえればわかる。



 矢印部分は、ロードスターの10周年、20周年、三次の50周年でメイン会場となったスキッドパッド。まだ完成していないみたいだ。おむすび型の周回路は完成しているようなので、コスモスポーツのために(ロータリー開発のために)できた部分から運用を開始したようだ。他にも建物があるが、これも現在の衛星写真と比較してみよう。こんな昔からあったんだと驚かされる建物もある。



 黄色の矢印部分が、ロードスターの10周年、20周年、三次の50周年で入り口となったゲートである。面白いのは、白矢印に「東洋工業」のマークがある点。一般道から見えたのだろうか?



 これが1985年の全景。



 先ほどの東洋工業のマークは既に無い。恐らく矢印あたりにあったのだと思われるが、痕跡が残っているかどうか、微妙なところだ。なおこういった細かい変遷も、国土変遷アーカイブの写真には記録されていない。



 次頁では、NAロードスター(初代のロードスター)のレストア事業を見ていく。