軽トラのホースの劣化度合いから見る、クーラントホースの耐久性

 これ、ヒーターホースのリターン側。つまり、温度が下がって痛みにくい部分のホースなのだが・・・



 根本に亀裂があった。このホースはインマニの下に隠れているので、今回のニップルの件が起きないと、気がつかず破裂するところだった。



 一見正常に見える部分も・・・



 指でつまむとご覧の通りクラックが入る。



 衝撃的だったのが下のホース。これ、AZ−1の工場出荷時に付けられているホースと同じもので、網が入っていない。また取り付けられている位置も、比較的熱のこもりにくいインマニの下にあるホースだ。シリンダーブロックとも十分に離れている。交換履歴もはっきりしており、2007年に交換した。このレポートは2016年に書いており、前回の交換から9年しか経過していない。



 クラックが入っていた。AZ−1のオイルクーラーのホースと大して変わらない状況ではないか!!



 オイルクーラーのホースが裂ける原因は、以下のように考えられてきた。
1.あまりにごちゃごちゃしていて熱がこもりやすい。
2.フロントにエンジンのあるワークスと異なり、リアにエンジンのあるAZ−1では、ますます冷却が悪い。
3.従ってワークスと比較してホースが裂けやすい。
 AZ−1よりも、ワークスよりも条件のよい軽トラのホースも裂けかけていた。これは構造上の問題ではなく、材質上の問題だろう。もし未だにクーラントラインのホースを交換していないのであれば、至急全て交換する必要がある。ホースが裂けたらクーラントがだだ漏れになってエンジンが壊れてしまう。
 未交換の場合、細いホース(網入りでないホース)が使われている。確認しやすいのは、インマニからタイミングベルト側のパイプに繋がっているホース。ここが細い場合、他のホースも交換されていない可能性が極めて高い。

 ホースを交換する場合は、前頁でのニップルの腐り具合もよく確認してこう。