寸法計測&ブラケットの設計

 純正レールと、社外シートの取り付け寸法を計測する。
純正レール自体は車輌に対して真っ直ぐに取り付けられており、純正シートシェルを取り付ける部分で内側に角度をつけて搭載されていることが解った。
 社外シート側の取り付け寸法は、ある程度汎用性を持たせる意味からBRIDなどのブラケットを参考にしながら寸法を決めていく。
 (※本品は基本的にMPCのシートをマウントするために設計している。BRIDのシートがそのまま取り付けられるかは未確認。)



レール側取り付け寸法




シート側取り付け寸法



 自家2D-CADを用いて、計測した寸法からブラケットを設計する。
社外シート本体はFRP(強度はともかく剛性がない)なので、ブラケット単体で剛性が確保できるよう、左右を繋ぐワタリ部を設ける。ただし純正レールはレバーやバネなどの干渉物が多いので、この点に注意を要する。ヒップ部を落としこむための逃げも必要だ。応力集中を避けるため、全ての隅にはアールを付与。不必要な形状はすべてカット。
 サイドマウント部はスペースの都合で直角曲げになるので、材質はアルミ材ではなく3mm厚のステンレスに決定した。(アルミは大きな曲げRを取る必要があるため。)
素人ゆえ、板厚や形状は強度解析する訳にもいかないのでオーバークオリティ気味の設計とした。
 また角度オフセットについては、センタートンネルの干渉を嫌って0〜3.5°の範囲で調整できるよう、取り付け穴を長穴にした。



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 参考までに、MPCのシートの取り付けピッチは285mm。長穴になっているため、290mmになっているシートも取り付け可能のはず。また取り付け可能なシート幅は、図面寸法と同様に最大でも395mmとなる。なおスパルコのシートは、そもそも高さ的な問題でブラケット底面に干渉するため、取り付けできない。