ダイレクトイグニッションコイルで火を飛ばす

 スパークプラグテスターをちょこっと改造し、ダイレクトイグニッションコイルに接続した。スパークプラグテスターは、12Vのパルスしか出せないので、適当に抵抗を組み合わせて5Vのパルスを取り出すことにした。詳細は割愛する。



 ダイレクトイグニッションコイルに、テスターを取り付ける。



 このテスターは、火花が飛んだ距離で、イグニッションコイルが発生する電圧を測定しようというもので、最大4万ボルトまで測定できるとされている。



 今回の比較対象となるAZ−1純正のコイルをスパークプラグテスターにかけた結果。約2.7万ボルトぐらい出ている。過去に行った種々の実験の結果、閉磁型・開磁型のコイルを通じた最高値がこれだ。



 本論のダイレクトイグニッションコイルをつけて火花を飛ばしてみた。なんと3万ボルトを超える結果があっさりと出てしまった。ダイレクトイグニッションコイルは、デスビやプラグコードでのロスがない点に優位さがあると思っていたのだが、実際は発生電圧自体も高かったのである。「発生電圧が高ければ、燃焼効率改善に繋がる(≒パワーが出る)。燃料を濃くしても安定して回る。」というのであれば、確かにダイレクトイグニッションコイルは効果があるといえる。



 こんなに小さいものに、こんなに大きな効果があるなんて、なかなかすごい。下の写真でダイレクトイグニッションコイルの右側に矢印がしてあるが、この部分にコイルが入っている。頭の部分にはコイルや高電圧を発生させるようなものは入っていない。コントローラーが入っているのだ。



 次頁では、スズキのダイレクトイグニッションコイルを見ていく。