関門海峡通過

 愚かにも、往路の関門海峡通過を見逃してしまったので、復路は見逃すまいと踏ん張った。通過予定時間は朝の6:30。念のため5:30から起床して船首最上デッキの一番いいところを陣取った。
 で、どこのクルーズでも必ずいるんだこういう人が、というお話。それは早朝のジョギングをする人達である。船にはジョギングコースまで設定されているくらいである。が、こういうのをみると「船の上でないとできないことに集中すべし!!」と思ってしまう。

 早朝の関門海峡は、残念ながら霧でかすんでいた。



 近づいてきた、近づいてきた。



 関門大橋の下を通過。この橋は九州ABCへ行く際によく通るし、PAからもよく眺めるのだが、下をくぐるのは初めてだ。橋と船の距離が結構近く、船がぶつかりそうにみえるため歓声が上がる。
 ちなみに・・・日本のクルーズ事情でボトルネックとなっているのが、橋の高さ。最も皮肉なのが港町横浜である。象徴ともいえるベイブリッジの高さが低く、大型客船が入港できない問題が頻発している。東京湾もそうで、レインボーブリッジが今となっては低すぎる。設計当時はクイーンエリザベスが通過できる高さで作られたと聞くが、今はもうそれを超える大型客船がたくさんできているため、東京湾に入港しにくい(もしくは入港できない)事態に陥っているそうだ。



 関門大橋を無事通過。ビッグイベントが終わったところで「朝の紅茶でもしばきに行くか」(←当然無料)と、関門大橋への意識の集中が解けた状態で船尾方向を歩いていたら・・・



 殺気にも似た強い気配を感じたので撮影した1枚。丸印の付近に感じた。肉眼で確認することも、カメラでズームアップしても人を確認できないが、写真に撮られていると直感した。霊が見えるという人は、こんな感覚で見えてしまうのだろうか。
 関門大橋通過時にこの殺気を感じられなかったということは・・・撮影者が持つものがカメラではなくライフルだったとしたら、私は確実に撃たれて死んでますな。



 帰国して嫁さんがYouTubeをみていると、丁度このときの関門大橋通過の動画がアップされていた。実に見事な映像だ。どうりで殺気を感じたわけである。上の写真には、矢印で示すボートが走っているが、それが3分7秒ぐらいの所に出てくることから、この日撮影されたものであることがわかる。モニター最大にして再生してみよう。結構迫力がある。ちなみに、非常に小さいながら、私や私が宿泊した部屋も写っている。自分の旅の思い出を、こんな形で残してくれてありがとう。



 下手でも(記録用であっても)車の写真をたくさん撮影していると、自分が撮影されていることがわかってしまうようになるんだなあと思った次第である。


 次頁は、いよいよ帰港だ。