洗浄レポートを読み解く

 オプションで洗浄前後の性能比較レポートをお願いしておいた。洗浄しても正常に直らないのは仕方がないことだ。評価装置が違えば結果も違うということもよくあることだ。しかし、このレポートには重大な疑義がある。

 レポートの全体像。グラフやらいろいろ書かれている。評価結果の絶対値も知りたいが、プロはどんな評価方法をとっているかも知りたい。



 詳細を見ていく。なお、AZ−1用・ロードスター用の2本を送ったが、いずれもAZ−1用と偽っている(目隠しテスト)。



 #1がAZ−1用だ。#2がロードスター用で、直せない(洗浄効果が見込めないほどの異常がある)と判断されたものである。が、一応洗浄はしてもらった。ロードスター用のインジェクターは、洗浄会社の希望によりサンプル供試したため、返送されていない。



 洗浄結果。評価条件だが、開弁率は100%、エンジン回転数は2400rpm相当となっている。私の装置が3000rpm相当になっているので、似たような条件となっていることがわかった。

 肝心の結果だが、洗浄前後の吐出量を比較すると、洗浄後は激増している。燃圧が違うとはいえ、こんなことはあり得ない(特に#1)。また#1の噴射パターンをみると、洗浄前は×、洗浄後は◎になっている。#2は洗浄前後とも×だ。これもあり得ない。いずれも私の評価装置での結果がそれを裏付けている。いったいどんな評価をしたのだろうか。



 見方がよくわからないグラフ。中央値を100%として±5%を通常範囲としているようだ。洗浄後は通常範囲を超えているので、これって異常じゃないの??



 リークテスト結果。OKとある。そんな訳ないじゃん。#1はどうみても漏れてたじゃん。



 備考欄。#2の解釈は正しい。こちらの結果と一致している。が、#1の解釈はおかしい。洗浄前後で変化がなかったという解釈が正しい。



 とまあ、疑問だらけのレポートであった。次頁では、保証書を見ていく。