子メタルの状態

　
子メタルの状態

　子メタルをはずしてみた。

　なんじゃこりゃ。メタルが潰れてはみ出ているではないか。オイルパンの上に転がっていた大きな異物は、この破片が落ちてきたのだと考えられる。

　メタルがずれて、はみ出ている・・・オーバーレブによる強い力が小メタルに働き、メタルをつぶしてしまったのだろうか。写真に撮影しようがなかったのだが、このメタルが付いてるキャップは、コンロッドにまともにはめることができなかった。コンロッド側が変形していたためである。それぐらい強い力が加わったと考えられる。

　別の小メタルを外してみた。左が正常品、右が異常品である。異常品はメタルがずれていることがわかるだろうか。

　メタルをキャップからとりはずし、詳細をみてみた。矢印の部分は、メタルが潰れて伸びている。

　子メタルの表面。見たこともないような荒れ方をしている。

　別の子メタルの表面はもう滅茶苦茶である。表面層がごっそりはげ落ちている。

　「オーバーレブでブローしたらこんなことになる」とは言い切れない。が、今まで見たことのない壊れ方をしていること、オーバーレブして短時間しか走っていないこと＝長時間走行していたらはみ出たメタルが全部とれてもおかしくない状況から、子メタルの異常はオーバーレブが直接の原因だった可能性が高いと判断する。

　次頁では、クランクシャフトを見ていく。