このエンジンの履歴、その3

 オイルパンの液体ガスケットを見ると、オレンジ色で純正品と思われる。



 シリンダーヘッド。ガスケットの形状は新型品であり、取り替えられている。またガスケットが接触していない部分は、ヘッドの面研も行われているような輝きだ。



 カムカバーの間を見ると、ホースクリップが上を向いている。工場出荷時は下向きなのだ。



 以上の結果、このエンジンには以下の分解履歴があると考えられる。

 1.シリンダーヘッドまでは降ろしたが、ミッションは切り離していない。
 2.当然オイルパンもはがしていない。
 3.つまり、メタルは交換していない。

 撮影はしていないが、タイミングベルトとウォーターポンプも交換されていた。


 予算の都合もあったのか、ショップの手抜きなのか、この中途半端な分解が驚くべき惨劇を招く結果となっていた。

 次頁では、カムシャフトやカムカバーを見ていく。