ケーターハム160、エンジンその2

 インシュレータ−に隠れてよくわからないが、タービンを撮影したところ。



 タービンよりも目立つのが触媒。ほぼ垂直についている。恐らく、この触媒の配管取り回しが機械構造的に最も苦労した部分の1つではないかと思われる。というのも、スズキ純正の触媒を使う以上、触媒の長さは決まっているためだ。触媒の長さありきでエンジンのレイアウトをしたと言ってもいいかもしれない。



 触媒から出た後の配管の処理をうまいことやらないと、配管が下に出っ張りすぎる。それを避けようとすると、エンジンの位置が上方向にいき、重心が上がるし車のスタイリングも悪くなる。
 このことを示すのが下の写真。左側のフロア下を撮影した物だ。矢印で示すのが触媒から出た後の配管。左に見えるアルミ色の箱はオイルパン(ケーターハム160専用部品)。配管の一番低い部分は、オイルパンの底の位置とほぼ同じだ(≒ここが最低地上高)。その上で、配管は再度上に上がっている。全体のバランスを取った上での配管と言えるかもしれない。



 上に上がった配管は、さらに90度車両左方向に曲がってマフラーへと繋がる。矢印部分は配管接続用のバンド。



 ケーターハムといえば、ボディーからエキマニ4本が突きだしているのが特徴だが、このケーターハム160では1本しか出ていない。なぜそうなっているかは上述のとおりだ。が、結果的にスタイリングの迫力不足に繋がってしまったのが残念。



 マフラーは、車体横から出ている。この車の説明を受けたときに初めて知ったのだが、乗用車でも横から排気管を出してもいいのだそうだ。今までは、トラックは横から出してもOKだが、乗用車は必ず後ろから排気しないといけないのだと思っていた。
 ただし条件がある。矢印で示す排気管の曲がりが30度以内であること。45度曲がったら車検に通らないそうだ。



 ちなみに、マフラーの取り付け部分は防振ゴムで止められている。最も振動しやすい部分だが、ナイロンナットなどは使われておらず、スプリングワッシャによる普通の締結方法になっている。軽自動車なのに400万円近くする車だが、こういう所でコストをカットする努力をした上での400万円なのだろう。



 次頁からは、インマニ周辺を見ていく。