nanaoさんの不良インジェクタ及びデリバリパイプの外観を見る

 インジェクターの善し悪しは外観から判別できない。が、汚れの付着状況ぐらいならわかる。nanaoさんからいただいたインジェクターの内、最も汚れていたものをみてみた。

 インジェクターのデリバリパイプに繋がっている側(ガソリンが入ってくる側)をのぞき込んだところ、異物が付着していた。色からして恐らくガソリン中に含まれているガム分と思われる。網状のものがみえるが、これはフィルターである。



 異物を撮影するためフラッシュをたいたので、フィルターの全体の状態がわかりにくくなったため、フラッシュをたかずに撮影した。するとフィルター全体が薄茶色っぽくなっていることがわかるだろうか。正常品は金属光沢である。



 一方、デリバリパイプの様子をみてみよう。



 見た目は問題無いのだが、ガソリンが通っているパイプ内をみると、先ほどと同様に薄茶色っぽくなっていた。正常品は金属光沢をしているか、オリーブグリーンのメッキがしてある。



 デリバリパイプについているレギュレータをみてみると、さらによくわかる。矢印部分に打つ茶色っぽいものがこびりついているのだ。恐らく、燃料フィルターをも通過した細かいサビだと思う。



 nanaoさんから頂いたインジェクタが作動しなくなった原因は、恐らくガム分と、細かなサビが詰まったものと推察される。

 さて、こんなインジェクタはどのように燃料を噴射するのだろうか。燃料噴射量が減っているのだろうか。次頁ではそんな評価が可能なインジェクターのテスト装置を作成したので紹介する。