前夜祭、その2

 今回は(といっても全てが初の試みと言っていいが)、ドイツより来賓が。なんとこの人、個人でロータリーを中心としたマツダ車の博物館を作っている人なのだ。スケールが大きすぎる。どこからそんなカネが沸いて出るのか?? 日本人でもこんなことをする人はいない。ちなみに、通訳を買って出ているのは小早川さん。



 ムービーを撮影したのだが、残念ながら途中でメモリーがなくなり途切れてしまい、それが原因なのかmp4にも変換できなかったため、公開できない。しかし、講演の中で出てきたとんでもない写真だけは撮影したので見ていただきたい。

 まず、ばたんこ。広島でもほとんど残っていない。それがドイツにあるかあ〜。



 スイス軍のロータリー搭載水陸両用車。こんなものが存在していたとは知らなかった。



 ロータリーの生みの親、バンケル博士にマツダが送ったというRX-7。なおバンケル博士は運転免許を持っていなかったそうで、もっぱら助手席だったそうだ。



 ロータリーのパークウエイ。これは昔、岡山にあった車だ。今はドイツにある。



 驚かされたのが、この写真。写っているのはNSUでローターハウジングを切削するのに使われた機械だというのだ。まだ現存していることにも驚かされるが、よく入手できたものだと驚かされる。日本だったら「固定資産税がかかるので、とっとと廃却せよ!」とかいう話になるのだが、ドイツでは大丈夫なのだろう。



 一番驚いたのがこれ。AZ−1があった。しかもリトモのワイドボディー付き。誰が手引きしてドイツに送ったのかと思ったら、上述のパークウエイを送った人だった。ちなみに講演したドイツの人はAZ−1に詳しくない様子(というか、車名はもとよりガルウイングすらわかってない感じ)で、全然話が通じなかった。ただ、手引きした人はロータリーの世界では有名な人で私もコネクションを持っているので、部品で困ってもちゃんと対応してくれるだろう。その点は安心できる。



 講演会の最後は撮影禁止映像が流された。それは・・・ロータリー車(RX-8)の生産をやめるときにマツダ社内で行われたセレモニーの様子を撮影したもの。内容は詳しくは書けないが、こういう蔵出し映像を紹介してくれるのは大変ありがたい。
 自動車会社が主体となって、単にメシを食べるパーティーを主催し、アホなことを増長させるんだったら日本の趣味の車はもはや救いようがない状況だと言っていいが、こういう意義のある・プレミア感のある・ファンを唸らせる情報を出して喜ばせることは大歓迎だ。(当HPのように説教臭くなってもまずいのだが)、オーナーの活動を、単にメシを食うだけの集まりから卒業させることで、他の自動車会社の顧客にはない、より次元の高い顧客が育てられたらなあとも思う。
 この内容だったら、来年も期待できそうだ。

 前夜祭はこれで終了。岡山国際サーキットにはロッジがあり、そこへ宿泊した人達は2次会・3次会と盛り上がっただろう。話も、より核心部分へと向かったのではないだろうか。
 が、ロッジの料金は死ぬほど高く、また雪の心配もあったため、ノンアルコール状態の我々は岡山市内に予約したホテルへと一旦引き返した。残念。


 次頁から、翌日9日に行われた本番のマツダファンフェスタの一部について触れる。