セラとは

 本来ならば最初に述べるべき項目だが、ここで紹介しよう。まずAZ−1との大きさ等の比較だが、SERAに関する資料がないので割愛させて頂く。簡単に言えば5ナンバーの小型自動車で、総生産台数は16000台、色は全部で11色あったという代物だ。ドアの構造は皆さんご存じの通り、AZ−1のように真上にあがらず斜め横に上がる。天井はAZ−1と同じようにガラスだが、ピラーが入っていないので正真正銘の全面ガラス張りとなっている。キャビンより上は断熱材が極端に少なくなっているので、夏熱く冬寒い車だとという。ちなみに専用のサンシェードもあり、出来はAZ−1のより遥かによかった。





 フロントマスクは、ぬめぬめーっとしたナマズ顔。目のいっちゃっているロボコップの様にも見える。特に茶色のSERAがドアを全開すると茶羽根ゴキブリだ、というのがSERAに対するイメージだった。が、これだけ並ぶとそのイメージは一掃された。SERAの列の中心にたって左右を見渡すと実に綺麗なのだ。というのはドアが斜めに開くので、色とりどりの外板部が見えるためである。それに対してAZ−1は真上にドアが上がってしまうため外板が見えず、黒を基調とした内装やらドア部分のみが見えるので、あまり綺麗ではない。「AZ−1を並べると気持ちが悪い」というのは、こういう見え方の違いから出てくるものなのかもしれない。