出火したエンジンの外観、その2

 インマニの根本付近。インジェクターやレギュレーター、デリバリパイプなど鉄系の部品が存在する部分だが、あまり錆は発生していないようだ。



 あまり錆が発生していない理由は、インマニ部分はあまり熱がかからないため・・・と一瞬考えたのだが、インマニ外側についているパイプは錆びていた。熱は余り関係なく、むしろ消火器の粉末が当たりやすいかどうかがキーになるように思える。一番上の写真は消火器を使った時に影になった部分なので、錆の発生が少なかったというわけだ。




 錆びているパイプでもゴムが付いていて、粉末がかからなかった部分は全く錆が発生していない。メッキがしてあっても、熱が比較的かからない部分であっても消化剤が付着すると錆が発生してしまう。




 カムシャフトにも錆が発生していた。カムカバーが付いていたはずなのだが、どこからか粉末が紛れ込んだのだろうか。




 粉末、粉末と言ってきたが、その痕跡が残っていた。このピンクが粉末である。




 あとエキマニの断熱カバーをはずしたところ。錆びていると言われれば錆びている。しかし矢印部分は・・・




 鉄の表皮が一皮むけていた。これは出火前からこの状態だったのか、出火によって生じたのか、粉末によってこうなったのかは不明である。






 以上、出火したエンジンの外観を見てきた。次頁からはいよいよエンジン内部へと入っていく。消火器の粉末は吸気系へ吸い込まれて、エンジン内部にどのような影響を与えているのだろうか。