出火したエンジンを分解する、その1


 リアミットシップ車はエンジンの異常に気が付きにくい。そのため手遅れになり致命的なダメージを与えてしまうことがある。今回は、2009年のABC広島でもネタとして展示したサーキット走行中に出火したエンジンを分解して、中身がどうなっているのか解析していく。
 出火状況はというと、一気に白煙を吹いてブロー・出火したのではなく、チョロチョロと煙が出ていてエンジンがストンと止まったのだそうだ。エンジンフードを覗いたところ、プラグカバー周辺がチョロチョロと燃えていたため、プラグコードが燃え尽きてエンジンが止まったと考えられる。
 そもそもの出火の原因だが、サーキット走行の数日前にカーショップでエンジンオイルを注油していたところオイルが大量にあふれ出し、プラグカバーから相当量が侵入し、極限走行により溜まっていたオイルになんらかの理由で着火したためではないかと考えられている。当然オイルがあふれた時点でスチームして洗い落としたが、当分かなりの白煙が出ていたとのこと。
 消火には一般的に売られている粉末タイプの消火器を用いたが、これを使ったエンジンはダメになると言われている。本当にダメになるのだろうか。ダメになるとして、どうダメになるのだろうか。


出火したエンジンの外観、その1
出火したエンジンの外観、その2
吸排気系、その1
吸排気系、その2
カムシャフト回り