カウンターシャフト

 カウンターシャフトを比較してみた。これも見た目同じである。実際に部品番号を確認したところ、ギヤ比が異なるためギヤ自体の部品番号は異なるが、カウンターシャフト自身や、ベアリング、シンクロナイザーリングなどは同じ品番だった。




 AZ−1は1速と2速が入りにくいという問題があるが、この原因はシンクロナイザーハブASSY(矢印部分)であり、その対策品が出ていることを以前明らかにした。




 Keiのミッションには、さらなる対策が施されている。シンクロナイザーハブASSYの対策に加え、追加の部品が付けられている。それが矢印で示す曲がったスプリングである。この非常に小さい部品は、ガタが出ないようシンクロナイザーリングを押さえつける部品と考えられる。もちろん、対策品のシンクロナイザーハブとともにAZ−1に装着することが可能だ。




 なぜAZ−1の1速と2速が入りにくいかというと、写真の1の歯の頂点と2の歯の頂点がぴったりと一致してしまい、ギヤを入れようにも入れられない状況となっていたためだ。対策品のシンクロナイザーハブASSYにより、写真のように、頂点と頂点が重なり合うような事はなくなった。




 ギヤやシンクロ類の摩耗状況を見ていこう。下の写真の矢印部分が摩耗しているように見えるが、これはこういう設計のため摩耗ではない。




 シンクロナイザーハブASSYが未対策品の場合は、矢印の頂点部分が摩耗、ひどい場合は欠けたりしてしまうのだが、対策品がついていると写真のように摩耗していない。




 シンクロナイザーリングは若干の摩耗が見られた。




 シンクロナイザーハブの内歯は摩耗していた。対策品でも摩耗するということだ。




 次頁ではその他の部品を比較していく。