10年基準 ユーノス500、その2

 フロントガラスモール。AZ−1では白化したり縮んだりする部分だが、特段問題は生じていない。




 リアガラスモール。これも問題なし。AZ−1の場合は単純にゴムなのだが、ユーノス500の場合はAZ−1のドアモールとほぼ同じ材質だ。が、縮んだり切れたりしていない。




 エンブレムもしっかりしている。オートザムのエンブレムはボロボロになるのだが。




 ユーノス500で気になるのがバッテリー。実はユーノス500とプローブにしか設定のない専用バッテリーなのだ。




 なぜ専用かというと、普通のバッテリーでは高さが高すぎてボンネットが閉まらなくなるためだ。




 ユーノス500はともかく、プローブは売れなかった。今となっては年に100個も出ないバッテリーだと思うのだが、まだ入手は可能だそうだ。価格は専用品と言う割にはあまり高額でなくヤフオク価格で約1万円(同じく専用バッテリーであるNAのロードスター用のは2万円程度する)。バッテリーは劣化していく部品であるため、大量に確保・保存することもままならない。もしAZ−1で似たような問題が発生したとすると非常にまずいのだが、当事者たるユーノス500のオーナーに深刻さは伺えない。最悪でも、小型のバイク用バッテリーを並列につなぎ合わせればなんとかできるからだろう。




 気になるのはタイミングベルト。後述するが、エンジンはV6だ。これ、エンジン降ろさないとタイミングベルトの交換が出来ないんじゃないかと思ったが、車載状態で可能とのことだった。




 あと撮影が非常に困難なため紹介しなかったが、ユーノス500の一部グレードには「ハイレフコート」と呼ばれる塗装がしてあった。結論からいうと、これも非常にきれいで全く問題なかった。
 ハイレフコートとは、鏡面のような塗装のことである。従来の塗装では、例えばドアなど垂直面に塗装する場合、塗料は重力によって垂れてくる。その結果、塗膜があまりきれいにならない。地球上で塗装する限り重力の影響は避けられないのだが、軽減する方法が1つだけある。それは、ボディーを回転させながら塗装・乾燥することだ。そうすると塗料への重力のかかり方が相殺される。信じられないかもしれないが、ハイレフコートはドンガラを回転させながら塗装していた。


 以上、一部を除き10年基準は十分クリアしていることが確認できた。