ロータス7 Sr4、その2

 比較する写真が悪いのでわかりにくいのだが、リアのフェンダー部分を見て欲しい。Sr3ではボディーがアルミ剥き出し(写真の車は塗装されている)でフェンダーはFRPなのだが、Sr4は全てFRPになってしまった。あうあう。

ケーターハム Sr4


 ボンネットを開けたところ。Sr3はノーズコーンを残してアルミのボンネットが丸ごとはずれるのだが、Sr4ではノーズコーンごと普通のくるまのような開き方をする。これはこれでラジエターまで手が入りやすくなるため、決して改悪ではないのだが釈然としない。





 リアも総FRP。Sr3ならリアフェンダーを除いてアルミだ。磨く、というよりアルミを研磨して常に美しい状態を維持する手間が省けるといえばそれまでなのだが。





 インパネ部分。単なる板だった部分が、普通の車のT型ダッシュボード然としてきた。



 エンジン。ロータスのツインカムで、キャブはデロルト。Sr3と異なるのは普通の車のようにエアクリーナーがボンネットの中に内蔵されてしまった。湿式のエアクリがボンネットを突き破って出ているという「雨に濡れたらどうするんだよ!」と突っ込みを入れたくなるような異常な形になっていない。おまけにレゾネーターみたいなのにつながっている。これではキャブの吸気音が聞こえない。





 異常から正常・普通への進化が、逆に我々の記憶に残っている魅力を削いだ存在になってしまったのがSr4である。しかしそれ故に、Sr4をあえて選択するオーナーの覚悟は、ひょっとすると他のセブン一族のオーナーよりもはるかに高潔なのではあるまいか。珍しいものを見せてもらった。