REの歴史、その2
2階にあがると、試作されたエンジンも含めたREが一堂に展示されていた。

下の写真は、1963年12月に試作された399cc×4の4ローターロータリーエンジンである。写真では見たことがあるのだが、現存しているとは知らなかった。

プラグは1ローターあたり1本。エキセントリックシャフトは787Bに搭載されていたものとは異なり2分割だったらしい(どうりで当時の技術で作れたわけだ)。プラグの数とエキセントリックシャフトの精度を考えると、まともに動かなかったものと思われる。ではなぜこのようなものを作ったかというと、ロータリーは簡単に排気量アップができるということを示したいがためであった。ピストンエンジンの排気量を簡単に上げようとすると、ボアアップくらいしか手がない。まさか4気筒のエンジンに1気筒分のシリンダーブロックを継ぎ足して、5気筒にするわけにはいかない。ところがロータリーの場合は、もともとローターとローターハウジングが挟み込まれた構造になっているため、原理的に継ぎ足しが可能なのだ。

エキマニ側からみたもの。2つキャブがついている。

キャブのメーカーは、日本気化器製作所。現在はニッキへと社名変更している。調べてみると、日本唯一のキャブレター専門工場として発足したのだそうだ。1968年に日立製作所と業務提携している。日立製キャブの実体はここの製品??
