撤収

 パレードランが終わり、すぐさま撤収が始まった。K4-GPが始まる前、ピットに車が入っていたので、片づけしてピットに車を投げておけばいいのだろうと思ったら大間違い。車は船積みのためすぐにコンテナに入れるのだという。しかも零号機は一番最初。これが入らないと後の車が入れないということだった。おいおい。至急片づけを完了してコンテナに積み込んだ。

 これが船便で車を運んできたコンテナである。7〜8個はあったと思う。




 コンテナの中は2段になっていた。当然上下に車が入る。




 板を敷いて真っ直ぐ車を入れる。




 そんでもって奥まで入れる。車のサイズにもよるが、1コンテナ当たり上下で計6台入るようだ。


 コンテナ内は湿気がひどいとのことで、車の中には各車とも除湿剤が入れられた。スコールの中を走ったため、帰りは錆が心配だ。一応取れるだけの水分は取り去ったのだが。
 船は2月18日に到着した。約3週間かかったことになる。車を船で運ぼうという人は湿気の事も含めて注意しよう。


 片づけ終了後、一番のバスでホテルに帰ることが出来た。帰ったらとりあえず、いじりんぐTipoの皆さんのおごりで慰労会。ゴチになりました。
 部屋に帰ってからは、いろいろ面白い話が聞けた。個人的には自動車雑誌について、種々の疑問があったのだがその疑問の一部がとけた。このあたりのことは、後日お届けする予定の「自動車本の書評」というレポートの中でさらに突っ込んでお伝えしたい。

 疑問 自動車雑誌だけ、なぜ見本誌をくれないのか?
 答え 金がないから

 見本誌とは、投稿した記事が掲載されている雑誌のことで、雑誌出版社より送られてくる本だ。パソコン関係の雑誌は、HPのURLが掲載してあるだけでも必ずといっていいほど見本誌を送ってくれるのだが、自動車雑誌は送ってきてくれたためしがない。話をいろいろ聞いている内に、理由は資金難だということがわかってきた。
 いじりんぐTipoへ投稿して記事として掲載された場合、謝礼金は5千円だそうだ。この金額は他分野の雑誌と比較すると破格の安さである。私が頼まれて記事を書いた場合の相場が2000字で3万円(みんな有り難くレポートを読むように(笑)、うちの嫁さんが小一時間ほど「ケイコとマナブ」の取材を受けたときでも1万円だった。5千円しかでないのなら、見本誌を送ってくれるはずもない。



 あと、いじりんぐTipoに対して「忌憚のない意見を・・・」と聞かれたので、「教育テレビみたい」と答えてしまった。すると「くずれてないのか〜」という返答をいただいたと思う。
 「教育テレビみたい」との答えの真意だが、雑誌の内容が「本格的にいじりましょう」というノリではないということだ(注釈:最近の号の内容はくずれてます)。教育テレビをみて「やってみようか」と興味を持ち始める人はいても、教育テレビだけで勉強してトップを目指そうという人はいないし、目指せるだけの内容もない。それと同じ。「内容がもうちょっと本格的だったら」と思うのだが、それができないのが現状の自動車雑誌だということも話していてよくわかった。本格的なことをやったとたん、読者がついてこれなくなるのだ。そうなると本が売れなくなり廃刊、リストラされる。出来る実力があるが(無い出版社もたくさんあるけど)、やりたいと思っても実行できない。これが現在の自動車雑誌の苦しいところ。このあたりのことは「自動車本の書評」で詳しくやりたい。