ドライサンプ標準装備! K360
マツダの三輪トラック、K360である。エンジンはV型2気筒。今となっては高級エンジンの代名詞、11馬力しか出ない分際で、V型エンジンとは小生意気なトラックなのだが、それ以上に度肝を抜かされるスペックがこの車には隠されていた。
トラックの横に、オーナー氏が作った記念スタンプがおかれていた。そのスタンプを見ると・・・
「ドライサンプ」とかかれているではないか。あまりの驚きに思わず声をあげてしまった。
ドライサンプとは、F1などに使われているオイル潤滑方式である。ドライサンプは4ストエンジンでありながら、サンプ即ちオイルパンがなくなるのだ。そのため車高を低くくすることができるというメリットがある。一方、オイルパンのある普通の車はウエットサンプと呼ばれている。もちろん、コスト的には多用されているウエットサンプの方が安い。
が、この車、ドライサンプにした意味がない。なぜなら、オイルパンをなくしても、デフの出っ張りが依然として残っており、地上高が下げられないからだ。なんでこんなものを採用したかというと「外車がやっているから真似をしただけ」ということらしい。本当に物まねしかできなかった時代の産物であろう。
話はかわって、このスタンプのアイディア、なかなかいいかもしれない。AZ−1でもまねしてみたい。ただ、だれも押そうという人はいなかったのだが・・・