通常のオイルポンプと強化オイルポンプの比較、その1
左が強化オイルポンプ、右が通常のポンプである。インナーギアが異なっており、これはカルタスのものであることから、強化オイルポンプへの改造とはポンプギアを交換することだということが確認できた。
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強化ポンプ |
通常のポンプ |
次はポンプハウジングである。左が強化オイルポンプ、右が通常のポンプ。ぱっと見ただけでは違いがわからない。
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強化ポンプ |
通常のポンプ |
さて、このオイルポンプの加工では、前頁で予測したどの方法が使われているのだろうか。最も手っ取り早い方法、強化オイルポンプのアウターギアが通常のF6Aのポンプハウジングに入るかどうかやってみた。結果は・・・入らない。
これでわかった。強化オイルポンプはギア自体は改造せず、ハウジングの径を広げるのだ。なぜポンプギアの改造をやらなかったのか。それには次の2つの理由があると考えられる。
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アウターのポンプギアの歯数を数えてみると11枚だから。旋盤で削って外径を小さくするとしたらセンターを出さねばならないが、11枚だと非常につかみにくく加工しにくいためだと考えられる。歯数が12枚だったら良かったのだが。
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F6Aのポンプハウジングの径を変えずに深く掘る、という作業が大変であるため。どうせ削るのなら、径を広げながら深く掘る方が楽だ。径を同じにすると言うことはハウジングの垂直面を正確に合わせながら掘り進むということ。これはむずかしい。
と、ここまでわかったところで、強化ポンプの詳細をみてみよう。