メタルの面方向の電子顕微鏡分析

 というわけで、傷のついている部分を電子顕微鏡(SEM)でみてみた。

 まずはオイルが通る穴の横にあった、えぐれたような傷の部分である。




 えぐれたような部分を拡大してみる。すると数カ所の長細い塊がぽろっと剥げたように見える。このあたりは見た目の解析なので、本当かどうかはわからないのだが・・・




 次に擦り傷のような部分を拡大してみた。写真は、下に行くほどえぐれたような部分から離れていく。一番下の写真は、真ん中の写真の一部分を拡大したものである。









 見た目、傷口の浅そうな傷である。これらの傷の付いた原因だが、何らかの物体(切り粉のようなもの)がオイルの通る穴から侵入しメタルに噛み込んで、メタルの一部をえぐった。さらにその物体はクランクシャフトとともにメタルの中を回りメタルに傷をつけた、と推定される。

 ではこの傷は深いのか浅いのか。それを確認するため断面方向の分析を行った。