ロータリー搭載のパークウエイ、その2

 サイドビュー。オーソドックスな形状だ。この車はもともとトラックのタイタンをベースに仕立てられている。そのためエンジンは運転席の下についている。パークウエイは後のモデルでハイルーフとなるが、このモデルではノーマルルーフ。そのため車室内で大人が直立できない。この体勢は苦しい。




 リアビュー。ストップランプなどはファミリアロータリークーペのものが流用されていると思われる。




 運転席はこんな感じ。大した特徴はない。




 後から車室内をみたところ。カーペットもきれいだし、汚さないように所々フロアマットがしかれていた。当日の朝は雨が降っていることもあり、おそれ多くて靴を脱いで車に乗ってしまった。




 いよいよ核心部分に迫ろう。エンジンが見える蓋をあけてもらった。この蓋は、運転席と助手席の間にある。すると・・・みえるみえる。




 エアクリーナーには、確かにロータリーエンジンと書いてある。




 コーションラベルをみてみると、エンジンは13Bとかかれていた。エンジンをかけると、一気に熱が上がってきた。さすがは発熱量の多いロータリーだ。エンジンの音だが、何が違うのかよくわからないのだが、ロータリーとは思えない音がする。かといってマイクロバスに積まれている通常のディーゼルエンジンの音とも全く違う。通常のピストンエンジンの音とも違うなんとも形容のしがたい音だった。




 そもそもなんでロータリーなんかマイクロバスに積んだのか。それは、ロータリーエンジンの優秀性を示すためのものだったのだ。当時のカタログを見ると、ありとあらゆる形態の車にロータリーがつまれていた。写真があれば説明しやすいのだが、ロータリーエンジンを中心にして、いろいろな車のシルエットが重ね書きしてある図が載っているページがあった。その中にはパークウエイも含め、海外からボディーとシャシーを買ってきてロータリーエンジンを載せた「ロードペーサー」のシルエットもあった。そのキャッチフレーズは、「小型から大型までこんな小さなエンジン1台でまかなえます」との旨のものだったと思う。ロータリーは万能であると言いたかったわけだ。
 しかし、低速トルクの必要なマイクロバスに、低速トルクのないNAのロータリーを載せて本当に動くのだろうか。まあ、実際に動いているからこそ、岡山からここまでこれたわけだが、満員のときは坂を上るのだろうか。疑問である。

 ま、なにはともあれいいものを見せていただきました。