クランクシャフトメタルのSEM観察、その1
分解したエンジンはクランクシャフトメタルが駄目になったため異音が発生したことが分かっている。その中で、傷みの少なかった4番のメタルを観察した。なおメタルがいかれる場合、F6Aの場合はクランクシャフトメタルが一番最初に駄目になることが多い。
観察した部分は下記の写真の通りである。1は傷みのないところ、2はメタルに彫られていた溝でクランクシャフトとは触れない部分である。
最初に1の部分の写真である。コンロッドのように細かい傷状のものがあることがわかる。しかしこれは傷ではなく、オイルを傷状の溝をつかって行き渡らせるために故意に表面を荒くした処理と考えられる。
2の部分。クランクシャフトとは接触しない部分であるにもかかわらず、傷状のものが見られる。ということは傷がついたのではなく、もともとこうだったのだ。
以上の結果、1,2は正常な面であるといえる。それをふまえて傷のある部分をみてみよう。