スズキ品質とマツダ品質のホースの決定的な違い

 さてその違いとは・・・ホースの肉厚だ。写真右がマツダ品質のホース。スズキのホースと比較すると、なんと1mmも肉厚が違う。



 ホースの肉厚が薄いのは、AZ−1に限った話なのだろうか。90年式のキャリィトラック(正確にはスクラムトラック)のラジエターのアッパー及びロアホースを見てみる。



 やはり肉厚が薄い。



 さらにアルトかワゴンRのホースのうち、AZ−1に使われているホースと比較的似ている、矢印で示すホースを比較する。



 写真右がAZ−1のマツダ品質のホース。アルトかワゴンRのホースと比較すると、やはり1mmほど肉厚が違う。





 最後はダメ押し。AZ−1とほぼ同じ時期に作られた、初代ロードスターのラジエターホース。残念ながら、AZ−1のホースよりも直径が太いため流用は無理。



 肉厚を測定すると、AZ−1に使われているマツダ品質のホースと同じだった。



 ここまでの調査の結果からすると、スズキのホースは品質が著しく悪いという風に見える。が、スズキから言わせると「マツダとの設計思想の違い」ということだろう。そもそもスズキの品質が悪いのではなく、スズキ品質の部品が使われている車に30年も、否100年100万キロ乗ろうという方が悪い≒いかれていると言いたいのではないか。
 またスズキのホースの品質が悪いために裂けるのではなく、マツダのホースが丈夫であるが故に、設計思想上貧弱になっているスズキのホースにトラブルが集中したとも解釈できる。



 どちらが悪いと言っても何の解決にも繋がらないので、次頁ではスズキ品質とマツダ品質のホースが結局どこに使われているかのおさらいと、スズキ品質のホースの対策方法について検討する。