CR系アルトのコンプレッサーのクラッチ部分の互換性検証

 AZ−1のクラッチ部分は、ゴムだから破断する。一方、セイコー製のCR系アルトのクラッチはゴムの代わりに金属の板バネが使われている。そのため、耐久性はAZ−1のよりも高いと考えられる。左がアルトのクラッチである。



 もしアルトのがAZ−1に取り付け可能であれば、クラッチの耐久性が上がると考えられる。スプライン部分を拡大してみたところ、う〜ん微妙。



 というわけで、AZ−1のコンプレッサーに取り付けて見たところ、つかなかった。軸径が異なっていた。よって、AZ−1のコンプレッサーのクラッチは、デンソーのゴム製でないとダメみたいだ。ただ、CR系アルトのコンプレッサー自体は、干渉する部分を削ってやればAZ−1に使える可能性が高い。



 同じエンジンが搭載されているCR系アルト(ワークス)とAZ−1とでエアコンのコンプレッサーが異なる理由だが、AZ−1開発時のマツダの役割分担として、エアコンのシステムはマツダのシステムの流用が基本となっていることが考えられる。当時のマツダはセイコー製のコンプレッサーをどの車にも採用していないこと、ヒーターコントロールパネルがフェスティバの流用であることからも裏付けられる。またAA6のキャロルのコンプレッサーはパナソニック製が使われていた。ただし、エアコンコントロールアンプ(P100-61-540)は、スズキのエアコンアンプをベースとしたものであるから、役割分担の完全な線引きはできなかったようだ。

 一方、AZ−1と同世代に近い軽自動車用デンソーのコンプレッサーでも、この板バネ式のクラッチを採用しているものがある。例えばL700ミラが該当する。これを試してみる価値はあるかもしれない。



 次頁では、AZ−1専用部品であるプーリーのベアリングを見ていく。