これがタイレル6輪車だ!

 はじめにお断りしておくが、これはティレルではない。タイレルである。しかも6輪車。現在6輪の車はトラック以外では主流でないため、この構造をF1に持ち込んだのは結果として失敗だったのかもしれない。が、6つタイヤがついているという特異な形は最高に楽しいではないか。この当時はちょうどラジコンがはやりだし、中でもタイレルの人気は相当なものだった。


 この佃煮の時に初めてみたのだが、第一印象は想像以上に小さいことだった。また20年近い歳月が経過したためか、当時カッコイイと思っていた濃いブルーも地味に感じる。
 コクピットの中にはゴミが入っていたりする。どういう保管状態だったんだろうか。それからエンジンはカウルの中に納められているのではなく、むき出し。外からエンジンが見える当たりに趣がある。


 実は私の家には1枚の白黒写真がある。これは富士スピードウエイを走っていたタイレルの生写真だ。どこのコーナーなのか、撮影者が故人となってしまったため今では知る由もないが、佃煮で展示された同型車の勇姿を示す写真である。