F1の模擬レース

 この佃煮2、以前もお伝えしたとおりK-carミーティングと併設されて行われた。で、そのK-carミーティングの出し物の1つとして行われたのが、F1の模擬レースだ。当日走行したF1は4台。ただしこれらは現役バリバリのマシンではない。ロータス78を始め、4台の古いF1達だ。じゃ、ドライバーは誰ということになるのだが、これがまた凄い。F1のオーナー自らが操っているというのだ。ここに集まった4台のF1はみんな個人で所有しているものだそうだ。なんという贅沢な趣味。いったいどういう連中なのか、他にどんな車を持っているのか聞いてみたいものだ。

ロータス78 アルファロメオ178B



下:マーチ811、上:ベネトンB188

 ここで個人的に一番すきなロータス78について紹介したい。解説は、魅巣亭のHPのポーラ・ベアーさんだ。その中にF1のコーナーがあるので、興味のある人は行ってみよう。



ロータス78




 模擬レースはコースを1周してそれから停車せずにスタートするローリングスタートであった。富士スピードウエイに久々に轟くF1の爆音(と、はじめは思っていたのだが、よく調べてみると直近では99年10月17日に行われたJCCA主催の「くるま祭り」で走っていた)。私自身はF1が走るところをテレビ以外で見たことはないのだが、F1の約10倍の出力(約5000馬力)を誇るドラッグレースの車なら見たことがある。ドラッグレースの場合は通常2台で走行するため併せて1万馬力。F1は4台併せて単純計算で4000馬力だから大きな音はしないのだろうと思っていたのだが、さにあらず。結構な音がした。これが20台以上走る本物のレースだったらどれだけすごい音になるのだろうか。想像がつかない。ちなみにタイムは約1分30秒。さてこのタイムだが、先ほど紹介したスプリントレースで優勝したAZ−1の出したタイムが2分ちょうどだったので、F1が速いというべきなのか、それともAZ−1もなかなかやると言うべきなのか・・・
 またこの模擬レースにはもう1ついいことがあった。観客が非常に少なかったという点である。通常では大勢のマスコミやファンの発する怒号・罵声がせっかくのF1サウンドをかき消して、細かい音まで聞き分けることが出来ない。しかしである、今回メインスタンドに集まった観客はせいぜい100人。話し声など全くと言っていいほど聞こえなかった。普通なら「誰もいないサーキットにF1サウンドがむなしく響き渡った」と書くところだが、ここは1つ「誰もいないサーキットでF1サウンドを独り占めした」と表現したい。ここまでクリアにF1サウンドを聴くチャンスをものにすることができたという世界でもまれな出来事に感動したいと思う。