ブレーキマスターとマスターシリンダー間の隙を計測する
下の写真では、ブレーキマスターとマスターシリンダーが取り付けられているが、一部特殊な点がある。白い矢印で示すとおり、1つのナットでしか締結していない点だ。結果、ナットの無い側は浮き上がりやすくなっている。
ブレーキマスターとマスターシリンダーを、ツインカムワークス、AZ−1、シングルカムワークスととっかえひっかえして、ブレーキマスターとマスターシリンダー間のガタを計測してみた。
1.ツインカムワークスの場合
下の写真がツインカムワークスのマスターバックであることは、黒の矢印で示すニップルの位置と、ちょっと写り込んでいるリザーブタンクの形状から判断できる。つまり、フルードが外に漏れ出さない組み合わせといえる。
隙は0.2mmだった。
2.ツインカムワークスのブレーキマスターに、AZ−1のマスターシリンダーを取り付けた場合
1と同様のことをやってみた。つまり、フルードが外に漏れ出す可能性のある組み合わせといえる。
すると、隙が0.4mmになってしまった。
3.シングルカムワークスの場合
ちょっとわかりにくいが、黒矢印で示すニップルが短いことからシングルカムワークスのブレーキマスターであることがわかる。つまり、フルードが外に漏れ出さない組み合わせといえる。
隙は、ツインカムワークスと同様に0.2mmだった。
4.シングルカムワークスのブレーキマスターに、AZ−1のマスターシリンダーを取り付けた場合
フルードが外に漏れ出す可能性のある組み合わせである。
隙は、なんと0.4mmになってしまった。
以上のことを表にまとめる。
番号 |
ブレーキマスター |
マスターシリンダー |
隙 |
1 |
ツインカムワークス |
ツインカムワークス |
0.2mm |
2 |
ツインカムワークス |
AZ−1 |
0.4mm |
3 |
シングルカムワークス |
シングルカムワークス |
0.2mm |
4 |
シングルカムワークス |
AZ−1 |
0.4mm |
(写真未掲載) |
AZ−1 |
ツインカムワークス |
0.2mm |
つまり
1.AZ−1のマスターシリンダーを取り付けると、隙が大きくなる。
2.なぜ隙が大きくなるかというと、AZ−1のマスターシリンダーにもともと歪みがある(平面が出ていない)ためだと考えられる。
3.歪んでいるのだから、フルードが漏れ出すのは当然。
ということになる。AZ−1のマスターシリンダーにもともと歪みがあるのだろうか。次頁で検証する。