段付き摩耗したシンクロナイザーリングと、シンクロナイザーハブを組み合わせてみる

 タイトルの通りやってみる。説明すると、シンクロナイザーリングにある溝(例の段付き摩耗を起こしている部分)が、下の写真に矢印で示すキーに引っかかる。引っかかることで、正規の位置に納まる。



 まずは正常なシンクロナイザーリングを使ってみる。矢印部分を見ていただくと、段付き摩耗を起こしていない。



 シンクロナイザーリングをシンクロナイザーハブの上に置き、左右に動かす。キーが引っかかって途中でそれ以上動かなくなる。矢印部分に注目してもらうと、シンクロナイザーリングとハブにある山同士に微妙なずれがあることがわかる。ずれがあって正常なのだ。



 今度は異常なシンクロナイザーリングを使ってみる。矢印部分を見ていただくと、段付き摩耗を起こしている。



 同様に、シンクロナイザーリングをシンクロナイザーハブの上に置き、左右に動かす。矢印部分に注目してもらうと、左の写真ではシンクロナイザーリングとハブにある山同士に微妙なずれがあることがわかる。一方、右側の写真では、山同士が重なっている。重なってしまうギヤがスムーズに入らなくなる。



 では、段付き摩耗はなぜ発生してしまったのだろうか。次頁で考えてみる。