プラグをためす(デンソー)

 作成したスパークプラグテスターにプラグを装着し、その様子を動画に撮影した。撮影時間は10秒。着目点は、プラグに息を吹きかけるシーンだ。接地電極以外の部分に火花が飛んでしまうプラグがある。これは「飛火ミス」だと思われる。飛火ミスが起こると、混合気へうまく着火しなくなる。
 なぜ息を吹きかけることを思いついたかというと、シリンダー内ピストンが動いているので、風が舞っているためだ。本来は、高温・高圧下でテストするのがあるべき姿なのだが、さすがにそこまでできないので、風だけでも再現した。


 まずは、デンソーのXU22タイプをテストした。このプラグはF6A DOHCターボの工場出荷時に装着されている白金プラグである(NGKのプラグも工場出荷時に装着されている)。
 下の写真のプラグは、Gooseさんから頂戴したNGプラグ。回転数が上がっていく途中で失火するような状況になったとのこと。このプラグを自分のAZ−1に取り付けたら、特に何事もなく動いたが、異常履歴がはっきりしているプラグだ。
 このプラグで注目して欲しいのは電極部分。ちょっとわかりにくいが、接地電極が片減りしているのだ。頂戴したプラグ全て(3本)が、こうなっていた。



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 次は私のプラグ。もらい物のイリジウムプラグ、デンソーIXU22。Gooseさんのプラグに交換するため外したところ、こんなになっていた。接地電極の摩耗が著しい。走行距離は不明。エンジンは普通に動いていた。
 デンソーのイリジウムプラグには3種類あるが、以下は全て「イリジウムパワー」と呼ばれるU溝接地電極を持ったプラグである。




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 こちらはロードスター用のイリジウムプラグ、IK20。NAのロードスターにイリジウムプラグをつけたら調子が悪くなるとのことで、取り外されたものをもらった。上記2つと比較して、電極は摩耗していない。でもエンジンの調子は悪くなったという履歴の持ち主。


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 いかがだろうか。ことごとく飛火ミスが発生していることがおわかりだろうか。接地電極が摩耗しているプラグは仕方ないとしても、摩耗していないものまで飛火ミスが起こっている。

 次頁では、NGK製プラグを見ていく。