エキマニの状態、その2

 今回のエキマニを再度単純に見ても面白くないので、一皮むいてみた。エキマニ表面にできた赤い薄皮は、ドライバーで叩くと簡単にはげていった。そして、穴の開いたエキマニと同じような色になってしまった。



 薄皮をむいて確認下結果、穴はあいていなかった。



 薄皮とは言え、最も熱負荷が高くなると思われる穴の開きやすい場所の周囲は厚みがあった。



 周辺部はそこまで厚くない。



 色からして・薄皮のはげ方からして、今回のエキマニは、正常品と穴の開いたものとの中間に位置するようなものではないのだろうか。だとすると、穴は数度の熱衝撃で開くのではなく、何十にも及ぶ弱い熱衝撃が加わり、薄皮がはげていき、肉厚がやせて穴が開くというメカニズムと考えられる(ある意味、当たり前)。このエキマニは劣化サンプルとして保存しておこう。


 エンジンの分解はこれでおしまい。次回は、ドナーとなったワークスのミッション(要するに残り物)を見ていく。AZ−1の持病であるミッションの入らない持病だが、シンクロナイザーハブに問題があることを明らかにしている。しかし、元々設計不良だったのか、それとも不良品が紛れ込んでいたのかまでは明らかにならなかった。その点を明確にするのだ。