カム山の摩耗を引き起こした原因、その1

 カム山の摩耗を引き起こした原因は、恐らくカムシャフトを引き抜いたときに付いてきたスラッジのような物体だと考えられる。その物体とは、恐らくメタルが潰れたときに発生した金属粉だろう。今までの経験上、メタルが潰れても金属粉がシリンダーヘッドまで上がってきたことはない。重いからだ。が、上がってきた&摩耗させたということになると、相当細かい金属粉だと考えられる。



 その答えを求めて、オイルフィルターを分解してみた。



 オイルフィルターの裏側を見て、まず驚いた。表面が黒いのである。これも今まで見たことが無い現象だ。下の写真は右側が今回のエンジンに付いていた物、左側は別のエンジンについていたオイルフィルターである。右側の方が若干黒っぽいことがわかるだろうか。



 白い矢印で示した部分は、表面をウエスで拭いたところだ。かなり色が違う事がわかる。また拭いて取れるのだから、何かが焼き付いた物でもないし、熱で変色したわけでもない。恐らく細かい鉄粉と思われる。



 サンダーで削って中身を取り出した。真っ黒なフィルターが出てきた。



 次頁では、このフィルターから細かい鉄粉が取れるかどうか試してみた。