南のバカ、その3
違うページをめくったら、またロータリーが出てきた。ロータリー改造専門誌でないにもかかわらずだ。ファミリアプレストに2ローターをのっけている。こうまでしてロータリーを載っけたがる彼らの主食は「おにぎりせんべい」ではあるまいか。
この狭いエンジンルームに入るのは12Aのロータリー。NAと思いきやタービンがついている。
この車を仕上げた人の年齢は20歳。なんでみんなこう若い!? パーツも寄せ集め。
いったいロータリー用のパーツは誰が供給しているのかと思ったら、至る所に広告があった。その一例を紹介する。ローターハウジングからエキセントリックシャフトまである。マフラーやキャブは明らかに違うとして、その他のロータリー関係部品は純正部品の加工品なのだろうか?
マレーシアげげぼツアーのレポートにおいて、自動車文化に関する2つの定義を述べた。これらは私が前々から勝手に言っているものなのだが、誰も言ってないので、言った者勝ちということで・・・
自動車文化第一定義
得られた知識を相互に還元しあって活用し、車を通じて有形無形の財産を作り上げること
自動車文化第二定義
自動車に関する超法規的既得権益が存在し、それらがステークホルダにもたらすWIN-WINの関係の総称
以上のいずれにも当てはまらないものは、文化ではなく道楽。
超法規的とは、あくまで日本の常識からみて超法規的に見えるもののことである。これらの定義を今回のロータリー改造に当てはめると、ニュージーランドは「改造OK」という点で、自動車に関する超法規的既得権益が存在すると言える。また改造用のパーツが売り出されており、売る側は利益が上がり、買う側は容易に改造できるというWIN-WINの関係もあるといえる。ここまではよかったのだが、「得られた知識を相互に還元しあって活用し・・・」という点まで至っていないため、残念ながら道楽に近いといえる。
道楽とはいえ、あまりのバカぶりに深い感銘を覚えた。次頁からは「北のバカ」を紹介していきたい。