カペラ、外観

 今となっては角張っているスタイリングでどうにも野暮ったい車だが、海外でマツダ626ひいてはマツダ6の評価を高める石杖になったのが、CB型のカペラだ。



 現在では絶滅危惧種に指定されるほど見かけなくなった2ドアハードトップだ。というか、日本車(ミニバンの類を除く)ではハードトップ自体見かけなくなった。その原因は衝突規制の強化にある。Bピラーが無い分、ボディー剛性が低下するのは当然だからだ。ちなみに現役4ドアハードトップのマツダ車はRX-8。
 冒頭でも述べたとおり、このカペラが今回の目玉だけに、2ドアハードトップとはいかなるものかについても深く味わってみたい。



 フロント正面。ヘッドライトは角形のSAE規格のものが使われている。例えば初代ロードスターのように、結果としてSAE規格のヘッドライトを使っている乗用車は90年以降も存在したが、リトラ化するなどして隠すようにその存在を消し去っていた。SAE規格のヘッドライトありきでデザインされた、最後発のマツダ車の1つがこの型のカペラである。



 現在の車のスタイリングなら、ヘッドライトからラジエターグリルまでツラがあっている。が、SAE規格のヘッドライトという制限ありきの中で特徴を出そうとデザインされたためなのか、ヘッドライトとラジエターグリルの間に妙な段差がある。



 リア方向。実にオーソドックスなスタイリング。



 以上みてきたように、このカペラは曲面を多用した現在の乗用車のスタイリングと異なり、直線を基調としたものになっている。これもまた味わい深い。