今回の狙い

 AZ−1のシフトユニットに使われているシャフトは、ワークスと比較すると短い。これは何を意味するかというと、ガタがでやすくなるということだ。というのも2点でしか支えられていないためだ。AZ−1のシフトフィールの悪さは、このガタが原因ではないのかと考えたわけだ。

 以上のことを写真で説明していこう。下の写真は、ミッションケースにAZ−1のシフトユニットを取り付けた状態を撮影したもの。



 写真左側(実際に車に取り付けた場合は下側になる)に、矢印で示すような穴があることがわかるだろうか。AZ−1のシフトユニットのシャフトは、この穴まで到達していないのである。つまり2点でしか支えられていない。



 一方、アルトのシフトユニットを取り付けたところ。シャフトが長く、写真左の穴まで突き通っていることがわかる。3点から4点で支えられていることになる。



 実際、シャフトの安定性はアルトの方が良く、アルトのシフトフィールの良さに繋がっている可能性がある。そこでAZ−1用のロングシャフトをワンオフで試作し、シフトフィール改善の効果を検証した。