BMWイセッタ250、その2
最も特徴的な運転席をみてみよう。当然ながら左ハンドル。ドア中央にあるポケットは当時ものとも思えないが、もともと設定があったのだろうか。運転席横に置いてあるカウルは、エンジンのカウルだ。
コンソールを下から見たところ。メーターケーブルやハーネスがついていることがわかる。
サイドブレーキとシフト。こう見えても4速ミッションなのだ。また一見すると外板=内板になっているように見えるが、シフトユニットがむき出しになっていないことから、トリムが存在していることがわかる。
ベンチシート。大人二人もしくは大人二人+子供一人が乗れるそうだ。
エンジンはBMWのバイク用のOHVが乗っている。実のところイセッタは「イソ」という会社が作っていろいろな所に販売していた。BMWは標準でついていた2ストのエンジンから自社製エンジンに換装。結果、このエンジンの耐久性が高かったため最後に一番多く生き残ったのがBMWイセッタというわけだ。
左側にはマフラーが。ちょっとしょぼい。でもこのくらい目立たない方が、この車には似合っているような。
極端にトレッドの短いリア。チェーンドライブでデフはない。
リアに比べると明らかに長いフロントのトレッド。
戦後、日本の自動車会社は海外の車のノックダウン生産をやっていた。丁度今の中国のようなことをやっていたわけだ。もし日本でイセッタをノックダウン生産していれば、まだまだたくさんのイセッタが残っていたかもしれないと思いつつも、二人乗りだからどのみち売れなかっただろうなあ(タクシーとして使えないため)。
以上で今年のオーバーヒートミーティングのレポートはおしまい。2010年も期待しよう。