スターターの分解

 最初の異常が見つかったスターターを分解してみた。このスターター、ギアは摩耗しているものの、ギアは飛び出す。ただし、なぜか時計回りにしか回らなくなっていた。






 ということで電磁スイッチとレバーを確認したところ、正常だった。



 スターターを分解してみた。すると、中でアーマチュアやブラシの部分が溶けていた。




 アーマチュアは線が溶断していた。



 他にも燃えかすがポロポロと落ちてきた。よく出火しなかったものだ。




 ブラシ部分。



 スターターのケースをとめている長いネジ。熱で変形してしまっている。




 今回の2つの異常は、以下の事が原因と考えられる。
 まずは錆びについて。これはスターターのギアの摩耗が原因であると考えられる。
 次にスターターの損傷について。これは何らかの原因によってスターターのギヤが飛び出したままになり、損傷したものと考えられる。ギアが飛び出している限りスターターに大電流が流れ続けるため、スターターが焼けてしまった。
 スターターのギアが飛び出し続けた原因だが、「スターター回らない病」用のリレーの不良が考えられる。リレーを点検したところ、リレーは実は故障していて常にOFFになっているような状態だった。よって、なぜスターターのギアが飛び出し続けたのかは不明である。
 もう1つの異常であるクラッチの張り付きだが、摩耗したギアの錆が原因と考えられる。しかしたった2〜3日の放置で張り付くのか、疑問が残る。

 以上、立て続けに2つの異常が発生したF6Aをみてきたが、その原因を完全に特定するまでには至らなかった。出火しなかったのは幸いだったということにしておこう。