発動機運転大会

 ここからは鼠御殿とは違う話。フラワーフェスティバルのメイン会場よりちょっと奥まったところに、かなり怪しげな集団がいた。




 これ、勝手にやっているのではなく、フラワーフェスティバルの公式イベントである。多数の発動機を持ち込み、ポンポン・タンタンと際限なく動かしている。「花」と何ら関係ないし、何の目的でまた何を主張したくてこんなことをやっているのか説明書きもないが、とにかくエンジンを動かしたいという意志があるのだけは分かる。個人的には好きなのだが、数あるフラワーフェスティバルのイベントの中で、一番場違いなイベントのような・・・




 発動機の外観。様子が一番分かりやすいのを選んで各部を紹介しよう。基本的な構成としてはOHV単気筒で、横置きエンジンとなっている。主に脱穀機で使われていた発動機である。オレンジ色のフライホイール部分にベルトをかけ、別の機械を回すのだ。




 点火部。焼き玉エンジンではなく、ちゃんとプラグが付いている。会場に並べられている発動機が製作された年代は主に大正から昭和にかけてのものだが、いまだに装着可能なプラグが売られているのには驚かされる。それともプラグホールを掘り直したのだろうか。ちなみにほとんどがNGKのプラグだった。この発動機の場合、鉛筆がプラグコードの代わりになっている。




 これ、ポイント式の点火装置。




 ドラえモンが見える所には水がためてある。このエンジンは水冷なのだ。ただしラジエターはない。矢印で示しているのはオイルがためてある部分で、ここからオイルがシリンダー壁へ滴下するようになっている。




 矢印はコンロッド部分。今のエンジンならオイルパンで密閉されているが、こいつは剥き出しだ。当然ながらエンジンが動いている様子がよくわかる。




 今年のフラワーフェスティバルのレポートはこれでおしまい。毎年書いているが、来年はAZ−1もパレードに参加したいものだ。