シェルビーコブラ、その3

 ボンネットを開けてもらった。オープナーであけるのではなく、キャッチピンを抜いて開ける。




 ボンネット裏。エアインテークを裏から見ると、ちょっとしか隙間があいていない。このエアインテークはエンジン冷却用でもインタークーラー冷却用でもなく、燃焼に必要なエアを吸い込むための物だ。




 なぜこのエンジンでなければいけなかったのか。必然性がよくわからないエンジン。でかすぎる。こりゃ上から抜けないなあ。クーラントのキャップがついている黒い箱が見えるが、これはラジエターではない。クーラントのサブタンクである。って、中が見えないじゃん。




 本物のラジエターはこれ。よくコブラには、ラジエターの前これみよがしに2つのファンが付いている。仮面ライダーV3のダブルハリケーン状態でカッコイイのだが、こいつは冷却効率が悪く邪魔なだけとのことだった。




 オルタネータのベルト。2本で駆動している。このベルトはオルタネータ以外は動かしていない。オルタネータの負荷が極端に高いとも思えない。となると2本の必要性がわからない。が、ベルトが1本だろうと2本だろうと、そんなことはどうでもいい。この車自身の必要性が既に疑わしい現在、ベルトの数など取るに足らない話だ。




 トランクルームを見せてもらった。キャビンの狭さから考えると意外にも広い。意外にも広いというより、必要以上に広い。スポーツカーは荷物が積めないという常識を覆す広さだ。もうちょっとロングノーズにして、ミッションが室内に入り込まないようにすればよかったのにと思うのだが、そうもいかない事情があったのだろうか。積んでいる荷物はというと、いつ車のエンジンが動かなくなってもいいように、野宿するのに必要な物が入っているとのこと。




 さらによくみると、バッテリーがトランクの中にあった。これは初代ロードスターに代表されるように、ライトウエイトスポーツで前後の重量バランスを取るためにやることだ。なぜこんなことをアメリカンマッスルが?? エンジンの発熱量が多すぎて、バッテリーがダメになることを避けるためにこんなことをしたのだろうか。




 今になって考えると、なぜこんなことをしたのかよく分からないことの多い2台だった。何かの本に今まで出てきた疑問の答えが書いてあるのかもしれない。が、誰にでも見れる状態になっていなければ、記録してないのと同じこと。


 ロータスデーのレポートはこれでおしまい。また秋にお会いしましょう。