AZ−1のキーはなぜ折れる?、その3

 キーを差し込んでみる。が、この状態ではまだよくわからない。なお、キーホールがかなり大きいため、キーの一番太くて頑丈な部分はキーシリンダーのどこにも接触していないことだけがわかる。




 一部を削ってみた。が、これでもどうなっているのかよく分からない。




 さらに大胆に、四角の部分を削ってみることにした。




 削ったものにキーを差し込んでみると・・・キーの一番太くて頑丈な部分はキーシリンダーのどこにも接触していないことがわかった。一番細い部分も接触しておらず、構造的に最も負荷がかかりやすくなっていることがわかった。




 AZ−1の時代あたりからセキュリティー強化のためキーの山の数が増えたのだそうだ。そこで山の数の少ない昔のキーではどうなるか検証してみた。下が昔のキー、上がキャロルのキーである。昔のキーの方が、1山分程度少ないことが分かる。




 昔のキーをさしてみた。するとキーの一番太くて頑丈な部分がキーシリンダーに接触していることがわかった。この違いにポイントがありそうだ。




 しかし、キーの構造に問題があるのであれば、キャロルでもキーの折れが発生するはずだ。その点も考慮すると、AZ−1のドアのキーシリンダー位置に問題がある可能性が高くなる。つまり、

 1.キーシリンダーが低いところにあるため、キーを抜き差ししようとすると体勢が不自然となる。
 2.体勢が不自然になると人間苦しくなるので、無意識に楽するような動作となる。
 3.その際、キーに負荷がかかり折れやすくなる。

というような掲示板に書かれてあったストーリーだ。具体的には、キーを抜き差しするとき、バランスの悪くなった身体を支えるためキーにもたれかかるようになり、キーに負荷がかかるといったことが考えられる。キーをつまんだままガルウイングを開閉するなど論外である。

 結論が最後にきてしまったが、キーに負荷をかけないよう真っ直ぐ抜き差しする・キーにもたれかからない、ということくらいしか対処のしようがないように思う。

 実際にヒビの入っているキーの実物については、ABCミーティングのレポートの時に紹介する。