コスモ、その2

 内装に目を向けてみる。なかなか特徴的なのだ。ペルソナで初登場となる「インテリアイズム」を彷彿とさせる、インパネからドアトリムまでが一体となったデザイン、マツダ初となる、ドアトリムにあるエアコンの吹き出し口。




 もっと特徴的なのはメーターの横にあるスイッチ類である。「インテリアイズム」という言葉には似合わないデザインだ。でも私的にはこの「ゴチャゴチャ感」、「機械をいじって遊べる感」が好きなんだ。




 一体何のスイッチなのか、詳細に見ていこう。こんなの紹介しているのは、コスモの取り扱い説明書くらいだろう。まずは右側のスイッチ群。一番右にある黒い矢印で示している物もスイッチで、ヘッドライト関係のスイッチになっている。1回押すと車幅灯が、もう1回スイッチを押すとヘッドライトが点灯するといった動作をする。
 左側にある小さなスイッチはハザードや時間合わせのためのスイッチ。なおこれらのスイッチで、種々のアラーム音も変更できる。こういう「機械をいじって遊べる」ギミックも好きだなあ。




 左側にあるスイッチ。主にエアコンやワイパー関係を制御するスイッチだ。




 ヘッドライトとかワイパーは通常コンビスイッチにまとめられている。コスモのコンビスイッチはどうなっているかというと・・・非常に単純だった。ウインカーとパッシング(?)くらいしかない。




 このグレードには電子制御サス(死語)もついていた。電子制御サスとは、スイッチ1つでサスペンションの堅さが変わるというもの。しかし普通に乗る分には変化がよく分からなかった。電子制御サスやたくさんのメーター等「ごちゃごちゃ感」、「機械をいじって遊べる感」が現在の車から無くなってしまったのは、1.ユーザーインターフェースの進化、2.ごちゃごちゃ装備のコストを安全・快適・環境や燃費改善装備のコストに振り向けたため、と考えている。ひょっとしたら理系離れによるユーザー嗜好の変化も関係あるかもしれない。




 スイッチ群のデザインはなかなか独創的だったのだが、メーターはどうだろう。デザイン的にいただけないのは水温や燃料のメーター。ラジケーターのようでイマイチ安っぽい感じがする。




 コスモは種々のマイナー後、ユーノスコスモが登場するまでしばらくの間封印されることになる。リトラのモデルもあったので、旧車ピクニックで拝見したいものだ。