今回のネタ

 今回は自分のAZ−1では走らずに、2007年にマレーシアのセパンF1サーキットで行われる(既に終了)K4-GPにて24時間を戦うTWR零号機で、データ取り&調整を兼ねて走った。





 何のデータ取り&調整かというと・・・燃費計である。これは秋月電子のPIC Basicボードと簡単なインターフェースで作られており、以前紹介したことのある積算型タコメーターの応用版になる。完成のあかつきには、実際に使用したガソリン量が運転中にリアルタイムでみれるようになるのだ。最小単位は0.01L。これを使うことで、燃料制限のあるK4-GPにおいて、燃費を考えた作戦を立てることができるようになる。





 原理はコンピューターのインジェクターを駆動させる信号を取り込んで、どのくらいの時間インジェクターが作動したか、つまりどれだけ燃料を吹いたかを計量していく点だ。インジェクターは単なる電磁バルブで、燃料の軽量は単純に噴射時間で管理される。ちなみにF6Aのノーマルインジェクタの場合、1分間に200cc程度吹くことにとなっている。
 今回は、走行前にガソリンを満タンにし、次にガソリンをつぐまでに噴射時間の積算がどのくらいになっているかというデータを取るのが目的であり、問題なくデータ取得することが出来た。この噴射時間をもとに燃費計算部分のプログラムを修正し直し、マイナーなトラブルに対処して完成となる。

 結論から言うと完成時のチェックでは、17.64Lほどガソリンを消費したと燃費計が表示した際にガソリンをつぐと、ガソリンスタンドでの給油ポンプが自動停止したときの量が17.1L、手動でポンプを操作して満タンにした際は18.0Lだった。なかなか精度良くできたと思う。

 次回はジネッタG12等についてお送りする。