SKYLINE COUPE COLLABORATION STUDY、その3

 日産の人からもらったカタログをみてみよう。







 「ブイブイ言わせて突っ走るのがSEXYだなんて思っている小僧と違って・・・」とか「助手席のニキータとおしゃべりを楽しみながら・・・」とか、暴走しまくっている誌面。「なんじゃこの恥ずかしい文面は!?」と感じられる方もいるかもしれないが、ファッション誌だからと思えばすんなり読める。ちなみに「車に軸足を置き、車のために何かを行う、油にまみれよ、極限を追求せよ」というノリである当HPとしては、NAVIやCGはLEONのノリの範疇に分類される。ただ、LEONはファッション誌なのに対し、NAVI等は自動車雑誌である。「恥ずかしい文面」と解釈されるかどうかは看板次第だ。





 私の会社の後輩に、「ワシもちょいワルおやじになりたい〜」と言った奴がいた。白髪混じりのヒゲもはやし、車でいえば程良くやれた感じのする男で、風貌的には確かにちょいワルおやじ的素養はある。体格もよく、仕事を進める上でもパワーがある。が、「お前の場合は、『早く人間になりたい〜』だろう」と言ってやった。ついでに「LEONがターゲットとする読者層の年収はいくらか知っとるか? 1500万円だ。お前の給料じゃあまだ無理だ(俺も無理だけど^^;)。」とも言ってやった。
 というわけで、掲載されていた小物類の価格をみてみよう。ジャケットが24万、パンツが11万というのはまあそんなもんだと見栄を張って言っておきましょう。





 が、ゴルフバッグが115万とはいかがなものか?? 私はゴルフをやらないからわからないが、なんぼなんでも高すぎる。





 結構いい値段の小物を掲載している割には、出版社の名前が「主婦と生活社」。なんとも貧乏くさい。イタリアンでトレビアンなブランドネームで全国展開するイタメシ屋の正式名称が、「市川製麺工業」だったりするみたいな感じ。しかしこのギャップがあるからこそ誌面の内容が本気とも冗談ともとれ、今までのファッション誌に無かった独自のノリにつながる素養になっているのかもしれない。






 本論に戻ろう。今回の特別仕様の車。





 内装部分を見てみると・・・前頁で紹介したものと印象(特に色)が全然違う。





 上の写真の方が、紺色が濃い。日産の人の説明によると、内装色は特にこだわったとのことだが、恐らくLEON側のデザイナーは特定波長域の光源・強度下でのみ内装色を選択したのではないだろうか。つまり、車は屋外を走るものだという前提に立たずにデザインしたということである。真夏の直射日光もあれば、真っ赤な夕日もある。伊勢丹の前に置かれた車は強烈な西日を受けることで、結果としてデザイナーの意図した色とは違う車に変化したものと考えられる。